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チラシの裏 2019年4月


2019年4月30日(火)[職場のメンタルヘルス(21世紀編)]

 2000(平成12)年に事業場における労働者の心の健康づくりのための指針(参照)が出されました。

 労働安全衛生法(昭和47年法律第57号・参照)第六十九条では「事業者は、労働者に対する健康教育及び健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置を継続的かつ計画的に講ずるように努めなければならない。」そのため第七十条の二では、「厚生労働大臣は、第六十九条第一項の事業者が講ずべき健康の保持増進のための措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るため必要な指針を公表するものとする。」とされています(参照)。それに基づき、2006(平成18)年に厚生労働省は事業場における労働者の心の健康の保持増進のための指針(参照)を公表しました。その中で、心の健康づくり計画を作成し、労働者本人によるセルフケアと管理監督者によるラインケアが効果的にできるように事業場内産業保健スタッフ等によるケアを行う事が示され、その3つと事業場外資源によるケアを合わせた4つを継続的計画的に実施する事でメンタルヘルス不調に対する未然防止である一次予防、早期発見のための二次予防、職場復帰支援等の三次予防が円滑に行えるよう定めています。ここでのメンタルヘルス不調とは精神障害や時差だけではなくストレスや強い悩みや不安等労働者の心身の健康、社会生活およひ生活の質に影響を与える可能性のある精神的および行動上の問題を幅広く含みます。

 そして、2004(平成16)年には心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き(参照)が出されました。先の三次予防のための職場復帰支援について、①病気休業開始および休業中のケア、②主治医による職場復帰可能の判断、③職場復帰の可否の判断および職場復帰支援プランの作成、④最終的な職場復帰の決定→職場復帰、⑤職場復帰後のフォローアップの5つのステップにおいて円滑な職場復帰を支援するために事業者によって行われることが望ましい事項を示しています。

 2014(平成26)年に労働安全衛生法が改正されたそうで、第六十六条の十に「事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者(以下この条において「医師等」という。)による心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない。」というのが加えられました。これがストレスチェックの義務化です。ストレスチェックは、メンタルヘルス不調の一次予防(未然防止)として行われ、問題があれば医師による面接指導(二次予防)が行われるそうです。常時50人以上の労働者を使用する事業場では1年に1回の頻度で行う事になっており、50人以下は努力義務になっています。ちなみに第六十六条の十の2では、「事業者は、前項の規定により行う検査を受けた労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該検査を行つた医師等から当該検査の結果が通知されるようにしなければならない。この場合において、当該医師等は、あらかじめ当該検査を受けた労働者の同意を得ないで、当該労働者の検査の結果を事業者に提供してはならない。」とされていて、同意なしで職場に知らされる事はありません。同じく3は、「事業者は、前項の規定による通知を受けた労働者であつて、心理的な負担の程度が労働者の健康の保持を考慮して厚生労働省令で定める要件に該当するものが医師による面接指導を受けることを希望する旨を申し出たときは、当該申出をした労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による面接指導を行わなければならない。この場合において、事業者は、労働者が当該申出をしたことを理由として、当該労働者に対し、不利益な取扱いをしてはならない。」となっていて、同じく4では、「事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の規定による面接指導の結果を記録しておかなければならない。」となっていて、同じく5では、「事業者は、第三項の規定による面接指導の結果に基づき、当該労働者の健康を保持するために必要な措置について、厚生労働省令で定めるところにより、医師の意見を聴かなければならない。」となっていて、同じく6では、「事業者は、前項の規定による医師の意見を勘案し、その必要があると認めるときは、当該労働者の実情を考慮して、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を講ずるほか、当該医師の意見の衛生委員会若しくは安全衛生委員会又は労働時間等設定改善委員会への報告その他の適切な措置を講じなければならない。」とされています。検査には、職場における心理的な負担の原因や心身の自覚症状や他の労働者による支援の項目を含むものとされていて、標準は国が示した職業性ストレス簡易調査票(参照)です。


2019年4月29日(月)[職場のメンタルヘルス(20世紀編)]

 1972(昭和47)年にできた労働安全衛生法(昭和47年法律第57号・参照)の第六十九条には、「事業者は、労働者に対する健康教育及び健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置を継続的かつ計画的に講ずるように努めなければならない。」と謳われています。それに基づき、1988(昭和63)年に厚生省(当時)は事業場における労働者の健康増進のための指針(参照)を出しました。これにより、事業所においてトータル・ヘルスプロモーション・プラン(Total Health Promotion Plan:THP)を作成するようになったようです。

 労働安全衛生法第七十一条の二には、「事業者は、事業場における安全衛生の水準の向上を図るため、次の措置を継続的かつ計画的に講ずることにより、快適な職場環境を形成するように努めなければならない。」とあり、一~四までの快適な職場作りの項目が努力義務になりました。それを受けて、1992(平成4)年に事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための措置に関する指針(快適職場指針・参照)が出され、職場のストレス軽減対策の先駆けとなったそうです。

 そして、1999(平成11)年に心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針(参照)が示され、業務上で精神障害を発病あるいは自殺した労働者に対する労災補償が開始されました。この指針は2011(平成23)年に廃止されて心理的負荷による精神障害の認定基準(参照)になりました。

 現在の心理的負荷による精神障害の認定要件は、3つあるのだそうです。一つ目は、対象疾病(ICD10 F2~4)を発病している事。これは、F20-F29の「統合失調症,統合失調症型障害及び妄想性障害」と、F30-F39の「気分[感情]障害」と、F40-F48の「神経症性障害,ストレス関連障害及び身体表現性障害」(参照)を指しているようです。二つ目は、対象疾病の発病前概ね6ヶ月の間に、業務による強い心理的負荷が認められる事。三つ目は、業務以外の心理的負荷および個体側要因により対象疾病を発病したとは認められない事。だそうです。ちなみに恒常的な長時間労働(月100時間程度となる時間外労働)が認められる場合、心理的負荷の判断が一段階高くなるそうです。


2019年4月28日(日)[十連休]

 世間では、十連休だ何だと騒いでいますが、昨日も今日も明日も明後日も明々後日も仕事です。この天下の慶事に働くとは国賊だと非難されそうな気もします。でも仕事なのだから仕方ありません。

 どう見てもお休みの方々の渋滞に巻き込まれると、仕事するのが嫌になります。SNSでお休み満喫している知り合いの投稿を見るのも、精神衛生上良くない気がします。

 報道によると、生産活動停止による負の経済効果が、連休による正の経済効果を上回るそうです。そこまでして国民統合を分断する必要があるのかと思いますが、ご自身の意思でご自身の地位を選ばれた方の影響である以上、尊重して歓迎しないといけないのでしょう。

 少子高齢化の我が国では、365連休の方も多いわけです。我等十連休労働者と合わせると、十連休の意味がない人の方が遥かに多数派でしょう。仲間がいる事を励みに、乗り切ろうと思います。


2019年4月27日(土)[安全配慮義務]

 労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)は、「労働者の安全だけでなく労働者の健康、快適な職場環境の確保、労働者の精神的な健康の保持を目的としてい(参照)」るそうです。1975(昭和50)年2月25日の陸上自衛隊事件の判決において最高裁判所は、「国は、公務員に対し、国が公務遂行のために設置すべき場所、施設もしくは器具等の設置管理又は公務員が国もしくは上司の指示のもとに遂行する公務の管理にあたつて、公務員の生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務(以下「安全配慮義務」という。)を負つているものと解すべきである。」とし、その安全配慮義務は、「ある法律関係に基づいて特別な社会的接触の関係に入つた当事者間において、当該法律関係の付随義務として当事者の一方又は双方が相手方に対して信義則上負う義務として一般的に認められるべきものである。」 としたそうです(参照参照)。

 そして、1984(昭和59)年4月10日の川義事件の最高裁判決においては、「宿直勤務中の従業員が盗賊に殺害された事例で、会社に安全配慮義務の違背に基づく損害賠償責任があるとされた(参照)」そうです(参照民法415条民法623条)。

 2000(平成12)年3月24日の電通事件最高裁判決では、「使用者は、その雇用する労働者に従事させる業務を定めてこれを管理するに際し、業務の遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の健康を損なうことがないよう注意する義務を負う(参照)」とされ、2007年の労働契約法(平成19年12月5日法律第128号)第五条ねは、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする(参照)」と定められました。

 その後も2014(平成26)年3月24日の東芝うつ事件最高裁判決では、「精神的健康(いわゆるメンタルヘルス)に関する情報においては、労働者本人からの積極的な申告が期待しがたいことを前提としたうえで、必要に応じてその業務を軽減するなど労働者の心身の健康への配慮に努める必要がある(参照)」とされたそうで、「労働者が過重な業務によって鬱病を発症し増悪させた場合において,使用者の安全配慮義務違反等を理由とする損害賠償の額を定めるに当たり,当該労働者が自らの精神的健康に関する情報を申告しなかったことをもって過失相殺をすることができないとし、二審判決を破棄、審理を東京高裁に差し戻し、原告の全面勝訴が確定している(参照)」そうです。


2019年4月26日(金)[プレミアムフライデー]

 今日は休みだったので郵便局に行き、公認心理師国家試験の申込書類を出して来ました。

 どんどん追い込まれている気もしますが、仕事休んで現任者講習会に行き、職場から実務経験の証明書を貰った時点で既に追い込まれているわけで、まあ受けるしかありません。

 昨年度2回あった試験のうち、2度目の過去問も今日で終わったので採点してみると、とりあえず合格点でした。このまま勉強を続けていくしかないですが、理解した上での合格点でないのが痛い所です。

 そんなこんなで晩御飯作ったあとにウォーキングしていると、突然の大雨と共に携帯電話が鳴りました。泊まる人がいないとのことで、急遽泊まりの仕事になりました。


2019年4月25日(木)[労働安全衛生法]

 同僚が体を壊したため、その人のいた現場に4月から入っています。自分が体を壊さないよう、職場の精神衛生についての法律を調べておこうと思います。まず調べるのが、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号・参照)。1972(昭和47)年にできた法律のようですね。

 労働安全衛生法では、事業所の規模に応じて様々な役職を選任しないといけないと定めているようです。まずは職場の安全と衛生の責任者である総括安全衛生管理者。これは事業を総括管理する人がなるようです。

 そして、建設、製造業などの業種では、安全管理者を選任し安全委員会を置かないといけません。常時50人以上の労働者を使用する事業所では、衛生管理者を選任し衛生委員会を置かないといけません。常時50人未満の労働者を使用する事業所では、安全衛生推進者を選任する必要があります。

 また、常時50人以上の労働者を使用する事業所では産業医を選任しないといけませんが、月一回程度の訪問でいいようです。ただし、危険な職場では500名以上、通常では1000名以上の事業所では専任の産業医を置く必要があるそうです。


2019年4月24日(水)[測位]

 ボクは、妄想する。

 来週仕事をしていたら、立派な紳士が来てくれるんだ。

 そして、ボクらに微笑みかけながら、紅白饅頭を手渡してくれるんだ。

 

 疎外された日常の中のボクらは、そこでお互いに微笑み合う。

 めいめいに腰を下ろして桐箱を開けて、饅頭に押された焼き印なんかを見ながら話し合う。

 そして、お茶を飲みながら饅頭を頬張る。

 「おめでとうございます」と言い合いながら。

 

 ボクらはそうして、現在位置を取り戻せるのさ。


2019年4月23日(火)[愛着(4)~その他]

 愛着に関してよく知られているのが、ハーロウ(Harry Frederick Harlow, 1905.10.31-1981.12.6)によるアカゲザルの実験です。

 ハーロウは、アカゲザルの赤ん坊に針金製と布製の代理母を与える実験で、哺乳の有無に関係なく布製代理母と過ごす時間が長い事を明らかにし、接触の快が愛着を形成すると唱えました。

 1987年にヘイザン(Cindy Hazan,?-) とシェイバー(Phillip R. Shaver,1944.9.7-)が、愛着理論を青年期の恋愛関係に援用したそうで、恋愛関係でも安心、不安、退去-回避、恐れ-回避の4パターンがあると明らかにしたそうです(参照参照参照)。


2019年4月22日(月)[愛着(3)~エインスワース]

 メアリー・エインスワース(Mary Dinsmore Salter Ainsworth,1913.12.1-1999.3.21)は、子どもが愛着対象者に示す愛着行動の3つの形を指摘しました。

 一つ目は、愛着対象がいなくなっても泣かず、戻ってきても歓迎せずむしろ回避するという回避(不安-回避)型(Aタイプ) 。二つ目は、愛着対象がいると活発な探索行動をし、愛着対象がいなくなると泣いて探索行動は減少するが、 戻ると喜びまた活発な探索行動をする安定(安全)型(Bタイプ)。三つ目は、不安傾向が強くて母にくっついていることが多く探索行動が少ないのに加え、愛着対象がいなくなる際には強く抵抗し、再会時には怒りや反抗的態度をとるアンビバレント(不安-両面感情ないし抵抗)型(Cタイプ)です。

 その後、1986年にメイン (Mary Main,1943-)とソロモン(Judith Solomon,?-)が、顔を背けながら母に近づくという接近と回避が同時に見られる行動を取り、不自然でぎこちない動きや怯えた表情が見られる無秩序・無方向(分類不能)型(Dタイプ)を発見しました。


2019年4月21日(日)[愛着(2)~ボウルビィ]

 ホスピタリズム(hospitalism)の研究から母性剥奪(マターナル・ディプリベーションMaternal Deprivation)あるいは愛情遮断症候群(Maternal Deprivation Syndrome)または母性的養育の剥奪(deprivation of maternal care)へと発展させ(参照)、挙げ句の果てに1952年に愛着理論(Attachment theory)を打ち立ててしもうたのが、ボウルビィ(John Bowlby,1907.2.26-1990.9.2)です。

 ボウルビィは、メラニー・クライン(Melanie Klein,1882.3.30- 1960.9.22)やアンナ・フロイト(Anna Freud,1895.12.3-1982.10.9)の弟子に当たるそうです。

 ボウルビィによると、出生~12週(第一段階)の乳児は 、誰にでも同じ反応を取るのだそうです。12週~6ヶ月(第二段階)になると、両親等に愛着を示し、他には人見知り反応をするようになるそうです。

 6ヶ月~2、3歳(第三段階)になるとはっきりした愛着行動を示し、母性的養育者と離れるのを極端に嫌がるようになり、 3歳頃を過ぎる(第四段階)と一緒にいなくても心理的に安定し、愛着対象がそばにいなくても安心して過ごせるそうです。


2019年4月20日(土)[愛着(1)~スピッツ]

 「ホスピタリティ(hospitality)」と言えば、「おもてなし」。インチキ臭くもある言葉ですが、語源はラテン語でもてなす人を意味する「hospes」あるいは客人の保護を意味する「hospics」なのだそうです。hospitalityはその後、hotelやhospitalに分かれたのだそうです(参照参照)。

 さてこのホスピタリティに似た言葉にホスピタリズム(hospitalism)という言葉があります。この流れだと「おもてなし主義」かなと思いますが、日本語訳は「施設病」。施設に収容された乳幼児の言語・運動能力の遅れや社会的不適応を表す用語です。フェレンツィ(Ferenczi Sandor, 1873.7.7-1933.5.22)とフロイト(Sigmund Freud,1856.5.6-1939.9.23)の弟子であるウィーン生まれのアメリカの精神分析医スピッツ(Rene Arpad Spitz,1887.1.29-1974.9.14)が唱えたもののようです(参照)。

 ちなみにスピッツは、生後3ヶ月ほどで見られる誰にも区別ない微笑「3ヶ月微笑」や、生後8ヶ月ほどで見られる愛着を持つ人との分離を嫌がる事とそれ以外の人への人見知りを表す「8ヶ月不安」を唱えた事でも知られているそうです。

 鼻水とぼんやりした感じがなかなか抜けないので、色々停滞しております。


2019年4月19日(金)[エリクソンの心理社会的発達理論]

 知能やら人格の所で、ピアジェ(Jean Piaget, 1896.8.9-1980.9.16)やフロイト(Sigmund Freud,1856.5.6-1939.9.23)の発達理論について調べましたが、いくつか取り上げていませんでした。とりあえずエリクソン(Erik Homburger Erikson,1902.6.15-1994.5.12)の心理社会的発達理論位は調べとかないとなと調べてみました。

 エリクソンはフロイトの娘であるアンナ・フロイト(Anna Freud,1895.12.3-1982.10.9)の弟子です。ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズとは多分関係なく、自己同一性(identity)の理論で知られています。

 エリクソンは乳児期(0~1.5歳)、幼児期(1.5~4歳)、就学前期(4~5歳)、学童期(6歳~)、青年期、成人初期、成人期、成熟期の各段階の特徴的な危機を明らかにしました。以前一部調べた気もしますが、乳児期は基本的信頼感―不信。幼児期は自律性―恥、疑い。就学前期は自主性―罪悪感。学童期は勤勉性―劣等感。青年期は自我同一性―同一性拡散。成人初期は親密性―孤独。成人期は生殖性―停滞。成熟期は自我の統合―絶望という危機があるとエリクソンは考えていました(参照)。

 これらの危機については、エリクソン以前から言われていたようです。例えば、乳児期の基本的信頼(basic trust)は1938年にベネディック(Benedek,?-?)なる人が唱えた信頼の情緒的関係(emotional relationship of confidence)やボウルビィ(John Bowlby,1907.2.26-1990.9.2)が1952年に唱えた愛着理論(Attachment theory)に繋がるらしいです(参照)。


2019年4月18日(木)[遺伝か環境か(3)]

 「遺伝だ~!」とか、「環境だ~!」とか言い争っていると、頭の良い人が出てきます。「それって、どっちもアリじゃない?」というのが相互作用説です。

 まず、ドイツの心理学者シュテルン(William Stern,1871.4?.29-1938.3.27)が唱えたのが、輻輳説(theory of convergence)。「発達が、遺伝的要因と環境的要因の加算的な影響によるとする」説らしいです(参照)。

 一方で、「人間の資質が発現するためには環境の影響が必要であるが、心身の特性の発達に影響する環境条件は心身の特性の種類によって異なり、環境条件が一定の水準を超えた場合には、心身の特性は正常に発達していく」という環境閾値説(interactional view)を唱えたのがジェンセン(Arthur Robert Jensen, 1923.8.24-2012.10.22)(参照)。

 最近は、以前よりも遺伝要因の関与が相対的に大きく見積もられる傾向がある(参照)ようです。


2019年4月17日(水)[総合診療医]

 昨夜から泊まり勤務の予定でしたが、前日から鼻水が止まらず、体温も37℃を越えたので念のため泊まるのを止めて休んでいます(37℃は一般的には平熱らしいですが)。

 今回は何故か目や奥歯が痛いので、副鼻腔炎かなと思って耳鼻咽喉科に行こうと思ったのですが、近所の耳鼻科は午後休みだったのでいつもの内科に行きました。

 いつもの内科には、いつ亡くなっても驚かないような年齢の医師がいます。横にはいつも、とても美人な看護師さんがいて、色々補助しています。てか、診断も看護師に相談してる事があって面白いです。

 とりあえずインフルエンザの検査をし、インフルエンザではなかったので総合感冒薬と咳止めを処方されました。てか、くしゃみはたまに出るとは言いましたけど、咳が出るとは言ってないのだが。


2019年4月16日(火)[遺伝か環境か(2)]

 生得説に対して環境優位説を唱えたのが、ワトソン(John Broadus Watson,1878.1.9-1958.9.25)です。彼は、パブロフ(Ivan Petrovich Pavlov,1849.9.14-1936.2.27)やソーンダイク(Edward L.Thorndike,1874.8.31-1949.8.9)の影響を受けて行動主義心理学(behaviorism psychology)を打ち立てた人物として知られています。

 ワトソンは、「自分に12人の健康な赤ん坊とその子どもたちを育てるための特別な環境を与えてくれるならば、その子の才能、好み、傾向、人種に関わりなく、医者でも、法律家にでも、必要とあれば乞食にでも、盗賊にでも育て上げることができる(参照)」と言っていたそうです(参照)。

 ルソー(Jean-Jacques Rousseau,1712.6.28-1778.7.2)が似たような事を言ってた記憶があるなと調べてみたら、「植物は栽培によってつくられ、人間は教育によってつくられる(参照)」と言ってたようです。さすがに消極教育と呼ばれている人は、そこまでは言わないかも。

 ワトソンの環境優位説は、経験論(参照)の影響を受けていると言われているそうです。確かにイギリス経験論の父とされるジョン・ロック(John Locke,1632.8.29-1704.10.28)は、「タブラ・ラーサ(tabula rasa)」という言葉で知られてるようです(参照)。


2019年4月15日(月)[遺伝か環境か(1)]

 遺伝か環境かという問題は、昔からよく語られます。遺伝か環境かどちらかがでかいという考え方を、単一要因説と呼んでいます。

 その中でも遺伝優位で生まれながらに決まっているという生得説は、ダーウィン(Charles Robert Darwin,1809.2.12-1882.4.19)の進化論の影響だとされています(参照)。

 学習優位説を批判し、遺伝的に組み込まれた成熟による学習の準備(レディネス:readiness)の重要性を説いたのが、アメリカの心理学者ゲゼル(Arnold Lucius Gesell,1880.6.21-1961.5.19)。こどもの発達研究のパイオニアであり、マジックミラーを備えた実験観察室(ゲゼルドーム)を開発したという(参照)です。

 ゲゼルの説は成熟優位説と呼ばれます。ゲゼルは双子の一方に早期から階段の登り降りの訓練を行い、もう一方は身体的に充分な時期になってから同様の訓練を行う実験をしました。その結果、後者の方が短時間で階段を登られるようになるという結果を得ました。そこで、遺伝的に組み込まれたプログラムによる成熟が重要であるという結論になったようです(参照参照)。


2019年4月14日(日)[真の成果]

 僕はそんなに承認欲求強くないと思っていましたが、それは誤りでした。最近、マウンティングされてると感じる事が増えたのですが、人並みにムカつきます。

 さて最近、新しい現場に行く事になりました。それを知った社内の人がこぞって心配してくれます。俺って人徳あるからなと思ってたら、利用者さんに殴られるのではないかとか、利用者さんに言う事聞かせられるのかとかいう心配だったようです。つまり、能力不足の心配です。そんなのは自分が一番心配してるので、もういらないです。

 しかし、殴られるはともかく、言う事聞かせられるってのはどうなんでしょう。理屈の上では僕らが利用者さんの言う事を聞く立場な訳です。確かにこちらの意見も聞いてもらえる関係は作らないといけないのは分かります。しかし、最初から無形であれ力を背景に言う事聞かすってのは時代錯誤やし敗北であると思います。とは言え、そんなのキレイゴトだという意見も実際は根強い。

 現実が厳しいほど即効性が求められます。根本的なアプローチは時間がかかり、成果が分かりにくいです。ですから、そのような支援を見た事がない人が多く、研修の際のファンタジーだと思われがちなのかもしれません。ファンタジーを目の当たりに出来た年寄りとしては、多少回り道をしても承認を求めず、真の成果を目指したいと新しい時代を前に思います。十連休はないし、元号は使わないけど。


2019年4月13日(土)[人格(10)~5因子モデル]

 「ここ四半世紀の間にもっとも理論的に注目され、実証的にその妥当性が支持されている」と教科書に書かれているのが5因子モデルらしいです。これは、コスタ(Paul T. Costa Jr.,1942.9.16-)とマクレー(Robert R. MaCrae, 1949.4.28-)が提唱したものらしく、ビッグ・ファイブ理論(The Big Five personality traits,the five-factor model,the OCEAN model)と呼ばれています。

 肝心の5因子ですが、教科書によると外向性、協調性、誠実性、情動的安定性、経験への開放性(知性)の5つらしく、開放性次元の構成要素と6因子目に正直・謙虚さを入れるかが議論されていると書かれていました。

 しかし、これに沿った人格測定法であるNEO-PI-R(Revised NEO Personality Inventory)では、神経症傾向(Neuroticism:N)、外向性(Extraversion:E)、開放性(Openness:O)、調和性(Agreeableness:A)、誠実性(Conscientiousness:C)の5因子を採用しているそうです(参照)。どうでもいい事ですが、この文章の漢字変換をしているPOBox TouchではNEO-PI-Rが一発変換されました。偶然かもしれませんが。

 今回読んだ教科書には、病的な人格特性の例としてナルシシズム(自己愛傾向)、サイコパシー(反社会的傾向)、マキャベリアニズム(他者操作・搾取的傾向)、サディズム(加虐傾向)の4つを挙げていました。でも、悲観することはありません。ミッシェル(Walter Mischel.2.22,1930-2018.9.12)は人の行動にはそれほど長期の安定性や一貫性はないと言っているそうで、人の行動は性格特性よりもその時の状況によって決まると主張しているそうです。まあ確かにそういう一面もありますね。


2019年4月12日(金)[人格(9)~MMPI(ミネソタ多面人格目録)]

 僕はやった事ないのですが、ミネソタ多面人格目録(MMPI:Minnesota Multiphasic Personality Inventory)という心理検査もあるそうです。

 これは、1943年にアメリカミネソタ大学病院の精神神経科の心理学者ハサウェイ(Starke R. Hathaway,1903.8.22-1984.7.4)と精神科医のマッキンリー(John Charnley McKinley, 1891.11.8-1950.1.3)が作ったものだそうです(参照)。

 4つの妥当性尺度と10の臨床尺度からなるそうです。臨床尺度には第1尺度(Hs:心気症)、第2尺度(D:抑うつ)、第3尺度(Hy:ヒステリー)、第4尺度(Pd:精神病質的偏奇性)、第5尺度(Mf:男子性・女子性)、第6尺度(Pa:パラノイア)、第7尺度(Pt:神経衰弱)、第8尺度(Sc:統合失調症)、第9尺度(Ma:軽躁病)、第0尺度(社会的内向性)があり、元々は尺度名が診断名を表すように作られたようです。現在では「尺度得点間の相互関係を読むことが、プロフィールの理解にあったって大切(参照)」だそうです。

 YGにしてもMMPIにしても、結局は性格を知るものというより精神疾患の傾向を見るもののような気がします。と言うか、それが一番求められているのでしょう。その結果、MBTIが流行るということなのでしょうか。という感想を持ちました。


2019年4月11日(木)[人格(8)~YG性格検査]

 日本で最も使われている性格検査は、YG(矢田部・ギルフォード)性格検査でしょう。これは、アメリカの心理学者ギルフォード(Joy Paul Guilford,1897.3.7- 1987.11.26)とマーチン(H. G. Martin,?-?)が作成した尺度をもとに(参照)、九州帝国大学助教授時代に東中洲の待合に学生を連れて行った事が問題となり、後に京都帝国大学教授となった(参照)矢田部達郎(YATABE Tatsuro,1893.10.24-1958.3.24)らが日本版として作成したもののようです。

 ギルフォードは、「因子分析法を用いて知能の研究を行う。人間の知能は内容4種類、操作5種類、所産6種類の計120種類からなるという説を唱えた(参照)」そうですが、性格の研究については日本語版Wikipediaには何も書かれていません。

 YーG検査には12の尺度があり、それぞれ10の質問項目があります。12尺度は6つの因子に分類されています。1つめは、抑うつ性(D)、回帰性(C)、劣等感(I)、神経質(N)からなる情緒安定ー不安定因子。2つめは、客観性(O)、協調性(Co)、攻撃性(Ag)からなる社会的適応ー不適応因子。3つめは、攻撃性(Ag)、一般的活動性(G)からなる活動性ー非活動性因子。4つめは、一般的活動性(G)、のんきさ(R)からなる衝動性ー非衝動性因子。5つめは、のんきさ(R)、思考的外向(T)からなる内省性ー非内省性因子。最後が、支配性(A)、社会的外向(S)からなる主導性ー非主導性因子。

 で、これらの因子(特性)のプロフィールで5つの類型に分けるのが一般的なようです。YG性格検査は、「特性論の考えに基づくが、結果の解釈は類型論の立場で行われ(参照)」ます。なんか中途半端ですが、その方が使いやすいのでしょう。


2019年4月10日(水)[人格(7)~特性論(特性説)]

 20世紀になって、今まで調べたような人格を類型化する類型論(personality typology)ではなく特性論(trait theory)が現れました。一定の行動傾向を特性(trait)と呼び、特性の量的な差によって性格を表す考え方が特性説(trait theory)です。特性(trait)という概念を初めて用いたのはオールポート(オルポート:Gordon Willard Allport, 1897.11.11-1967.10.9)で、彼は「個人を特徴づけている持続的で一貫した行動の様式」が性格であると考えました。

 因子分析という統計学的手法の誕生によって、複数の特性を意味のある少数のまとまりである因子に分けられるようになり、特性論は因子論になっていきました。語彙アプローチと統計的アプローチというのがあったようですが、いくつかの因子モデルが提唱されてきました。

 以前、流動性知能(fluidintelligence:Gf)と結晶性知能(crystallizedintelligence:Gc)のGf-Gc理論で紹介したキャッテル(Raymond B. Cattell, 1905.3.20-1998.2.2)は、16因子モデルを提唱したようです。

 ドイツの心理学者アイゼンク(Hans Jurgen Eysenck,1916.3.4-1997.9.4)は、1975年に外向性内向性尺度、神経症的傾向尺度、精神病的傾向尺度の3因子モデルによるアイゼンク性格検査を作成しました(参照)。


2019年4月9日(火)[人格(6)~ユングの性格類型論]

 精神を崩した同僚が、人知れず退職していました。先月から疲れるので精神的にも鬱に入っていましたが、余計に病んだ発想が沸くようになってきました。

 そんな中で、今回はユング(Carl Gustav Jung,1875.7.26-1961.6.6)の性格類型論を調べてみます。ユングは心的エネルギーであるリビドーの方向による内向型外向型の基本類型があると考えました。内向と外向の両方のメカニズムを誰もが持っているとユングは考えていたようですが、どちらかに偏っており優位な方がその人のタイプであると類型化したようです。

 また、ユングは思考、感情、感覚、直観の4つの心的機能があると考えました。これらの機能の一つが優位になったタイプもあると考えていたようで、2×4の8つの基本タイプに分類していたようです(参照)。

 ユングの類型論を利用したMBTI(Myers-Briggs Type Indicator)というタイプ分けがあるそうです。1962年に米国のブリッグス(Katharine Cook Briggs,1875-1968)とマイヤーズ(Isabel Briggs Myers,1897.10.18-1980.5.5)によって研究開発されたものらしく、内向(I)、外向(E)、感覚(S)、直観(N)、思考(T)、感情(F)というユング由来の6指標に、判断的態度(J)、知覚的態度(P)という独自の2指標を加えているのに4指標16タイプで性格を考えるらしいです(参照)。言ってることがよく分かりませんが、一部で流行っているそうです。僕はINFP型らしいですがよく分かりません。


2019年4月8日(月)[意思と心]

 相模原市の津久井やまゆり園で19人が殺害された事件の被告の記事がまた出ていました(参照)。「意思疎通のできない重度障害者は人の幸せを奪い、不幸をばらまく存在」であるとして自らの行為の理由付けを被告はしているそうです。こうした考え方は一定の賛同を得ているそうです。

 「人の幸せを奪い、不幸をばらまく存在」であると仮定しても、その負担を社会的に担って行こうとするのが政治的に正しい答えなのでしょう。社会が負担するより殺害した方が早いというのが被告の考え方です。障害者を隔離する考え方の延長線にあるとも言えます。

 重度の障害者を心が無い「心失者」と、被告は表現しているそうです。「意思疎通のできない」ような方と接していてその意思を感じられたと思った時、僕は喜びを感じます。そういう喜びを被告が感じられなかった事を、僕は残念に思います。

 ただ、被告の考える「意思」や「心」が僕の考えるそれと違う可能性もあるなと思います。僕達の意に反する意思を、僕達は我儘や本能等に分類しがちです。僕達の気持ちに応えないと、心がないように考えがちです。でもそういうのを尊重し過ぎると、注意されたり嘲笑されたりするのでしょう。そういった意味でも、被告の感じ方は延長線にあると感じます。


2019年4月7日(日)[選挙が終わった]

 今日は22時過ぎに仕事を終え、市の体育館に行きました。統一地方選挙(福岡市議会議員選挙)の開票状況を見て、立候補している友人の事務所に知らせるためです。

 友人は、0時過ぎに当選が確定しました(参照)。とりあえずはこれで、仕事と試験勉強に集中できます。

 何はともあれ、友人はこれからが大変です。有権者の声を一つでも多く聞き、その声を一つでも多く政策という形にし、その結果を一人でも多くの有権者にフィードバックしていかなければなりません。後援会と歩んだ今までと違い、基本的には一人で。

 色々な候補者に票を託した方がいると思いますが、それぞれの候補者の示した約束は、選挙公報という形でダウンロードできるようになっています(参照)。次の選挙で検証するため、僕は保存しておこうと考えています。


2019年4月6日(土)[人格(5)~フロイトの心理性的発達理論]

 知能の所で発達について調べとこうと思ったのですが、ピアジェ(Jean Piaget, 1896.8.9-1980.9.16)だけで終わっていました。今回はフロイト(Sigmund Freud,1856.5.6-1939.9.23)の心理性的発達理論(独:Triebtheorie,英:Psychosexual development,リビドー発達段階)を調べてみます。

 フロイトは、0-1歳の口唇期(oral stage)。1-3歳の肛門期(Anal stage)。3-6歳の男根期(phallic stage)。6-12歳の潜伏期(Latency stage)。12歳以降の性器期(Genital stage)の5段階の発達理論を唱えました。

 そして、各段階において性行動をともなわない広義の性欲を充足させられたかどうかが人格形成に影響すると主張しました(参照参照参照参照参照)。

 現在でも、ケチな人を肛門期的性格だと揶揄したり、お喋りな人を口唇期的性格だと嘲ったりしてよく使われる理論ですよね?


2019年4月5日(金)[人格(4)~シェプランガー]

 3月は人手不足で勤務変更や残業が多く、体調を崩してしまいました。4月になれば楽になるかなと思っていましたがそんなわけはなく、勤務変更は相変わらず。内示もなしに勤務地が増えて体調も優れません。自分が自分のものではないという怒りが湧いてきます。

 それとは関係なく今日はシェプランガー(Eduard Spranger,1882.6.27-1963.9.17)の価値類型論(価値6類型論)を調べます。これはどのようなことに価値を置くのかで人を6タイプに分けるというもののようです。

 1つめは、「理論が通じることや真理に価値をおく。論理的に理解することで真理を追究する」という理論型。2つめは、「金銭的・社会的地位に価値をおく。利己主義的で、経済的観点から物事を捉える」という経済型。3つめは、「美的なもの、楽しいことに価値をおく。ものごとを感情を通して考える」という審美型。4つめは、「神を崇め、信仰に価値をおく。博愛的で、人生を見つめ、道徳的に生きようとする」という宗教型。5つめは、「他人を自分の意のまま従わせることに価値をおく。権力掌握に満足感を覚える」という権力型。6つめは、「社会への奉仕活動や福祉にかかわることに価値をおき、人の役に立つ行動をとる」という社会型(参照)らしいです。

 調べていれば気が紛れるかと思いましたが、気は紛れません。仕事帰りに繁華街のベンチに座って打っていますが、騒ぐ若者達に殺意が湧きます。


2019年4月4日(木)[人格(3)~シェルドン]

 クレッチマー(Ernst Kretschmer, 1888.10.8-1964.2.8)の時代は3つに分けるのが流行っていたのでしょうか。10年後輩のアメリカの心理学者シェルドン(William Herbert Sheldon,1898.11.19-1977.9.17)は、外胚葉型、内胚葉型、中胚葉型の3類型による発生的類型論を唱えました。

 胎児の最初の細胞の3つの層が、身体構造や気質に密接に関連しているという考え方から来た説のようで、何となく科学的な香りがします。

 まず、外肺葉型(やせ型、頭脳緊張型)は、「非社交的で生理的に過敏」で、「皮膚と神経系がよく発達」しているそうです。次に内胚葉型(肥満型、内臓緊張型)は、「社交的で生活をたのしむ」人達で、「消化器官がよく発達」しているのだそうです。最後に中胚葉型(闘士型、身体緊張型)は、「積極的で大胆な」人達で、「筋骨がよく発達」しているのだそうです(参照)。

 肥満型が結果にコミットして闘士型になったら・・・


2019年4月3日(水)[人格(2)~クレッチマー]

 僕達は、僕達をタイプ分けするのが大好きです。心理学者にもそういう人がいるのでしょう。昔から人間をタイプ分けしようとする人がいました。

 人格をタイプ分けしようとする考え方を類型論(typology)と呼びますが、その中でも有名なのが、クレッチマー(Ernst Kretschmer, 1888.10.8-1964.2.8)の3気質。

 これは、「分裂気質。静か、控えめ、真面目。(敏感性と鈍感性)」な細長型。「躁うつ気質(循環気質)。社交的、親切、温厚。」な肥満型。「粘着気質。きちょうめん、熱中しやすい、頑固、興奮しやすい。」闘士型(筋骨型)の3タイプに分ける考え方です(参照参照)。

 「人間がたった3種類に分けられるわけなかろ~もん。」とツッコまれてしまう考え方ですが、血液型4種類に分ける人は現在でもいるわけです。それより肥満型が結果にコミットして闘士型になったら気質も変わるんだろうかと思ってしまいます。


2019年4月2日(火)[人格(1)]

 人格(Personality)について調べていこうと思います。公認心理師現任者講習会のテキストによると、人格とは「個人内のさまざまな心理的特性(平均傾向)の総体としてあり、組織化され、(一部にそれを 訝る向きもあるが)ある程度の通状況的安定性と相対的に高い時間的継続性を有し、個人の物理的および社会的な環境との相互作用や、そこにおける適応に深く影響を及ぼしうるもの」なのだそうです。

 ちなみに人格(personality)とは、ラテン語で「仮面」を意味するペルソナが語源。社会的に形成された役割の側面を強調する用語です。対して性格(character)の語源はギリシャ語で「刻み込まれたもの」を意味する語で、生まれながらにして持つ持続性のある一貫した行動様式を指すようです。

 一番生得的な意味が強いのが、気質(temperament)。ラテン語で「調節する」という意味の言葉が語源らしく、体質との対比できる性格の基底的部分を指します。環境の変化ではあまり変わらないものであるとされ、生得的な側面を強調する用語です。

 最後に個性(individuality)とは、他者との違いを強調する用語だそうです。


2019年4月1日(月)[April Fools' Day]

The new Japanese era(Gengo) is decided as "Rei-Wa(零和)".

"Rei-Wa" means "zero sum" in English.


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