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チラシの裏 2020年12月


2020年12月31日(木)[公認心理師試験に過去問を使うのは非効率ではないか]

 過去に出た問題(過去問)を中心にした試験勉強は、公認心理師国家試験には不向きなのではと思っています。まずは第2回までの合格率を見てみます。まずは第1回試験を見てみます。Cルート4人(全体の0.0%)の合格率は100.0%。D1ルート14,513人(全体の52.1%)の合格率は86.2%。D2ルート1,176人(全体の4.2%)の合格率は74.7%。Gルート12,183人(全体の43.7%)の合格率は73.4%。全体では27,876人が受験していて合格率は79.6%になっています(参照)。続いて第1回試験の北海道会場の結果です。D1ルート327人(全体の46.8%)の合格率は70.3%。D2ルート23人(全体の3.3%)の合格率は69.7%。Gルート348人(全体の49.9%)の合格率は59.5%。全体では698人が受験していて合格率は64.5%になっています(参照)。最後に第2回試験の結果です。Cルート4人(全体の0.1%)の合格率は66.7%。D1ルート1,879人(全体の23.9%)の合格率は53.6%。D2ルート1,253人(全体の15.9%)の合格率は58.8%。Gルート4,728人(全体の60.1%)の合格率は41.8%。全体では7,864人が受験していて合格率は46.4%になっています(参照)。

 D1ルートの合格率を見てみると、第1回は86.2%、第1回北海道は70.3%、第2回は53.6%と過去問がない第1回の合格率が一番高く、過去問が増える度に下がっています。D1ルートは受験者の知識レベルがある程度一定なはずですから問題が難化したのだと考えられます。第2回は第1回の不合格者が受けるからだとか受験者の質が違うという指摘もあるでしょうが(参照)、それだと北海道試験でD1の合格率が落ちた説明ができません(北海道追試って北海道の687人の他に青森県3人、福岡県2人、宮城県・栃木県・東京都・神奈川県・熊本県・沖縄県各1人が受験していたんですね(参照))。過去問が増えると点数が下がるとは言えませんが、過去問に一定の傾向を見出だすのはまだ難しいと言えると考えています。過去問があてにならないのですから、過去問から類推された模擬問題はもっとあてになりません。試験委員は46人もいる(参照)(参照)のに、模擬問題を作るのはせいぜい数人でしょうから。試験会場で僕の後ろにいた方は、模擬問題をやり込んでいましたが落ちていました。

 そもそも、過去問を完璧にやる方が労力がかかります。公認心理師試験の問題は4~5択の154問で選択肢は616個以上。4回分で2464個以上あります。その中には秒で分かる選択肢もあるでしょうが、気付くにはやはり心理学の知識が必要になります。過去問が大切だと言っている方もいますが、その多くは心理学の勉強もしているようです。他の記述を読むとやはり心理学に関する本を推奨していたりします。過去問をやれば受かると考えるのは危険です。現任者がGルートで受験できるのは2021年9月の第4回と2022年7月の第5回だけになりました(参照)。心理学を学習すると基礎的な問題を解けるようになります。少し難しい問題を類推することができます。もっと難しい問題は消去法で絞り込めます。最小限の知識で6割を取るためには、結局心理学を学ぶのが一番効率的だと考えています。

 毎日新聞に強度行動障害が出ていました。利用できる事業所がなく、ご家族が支援されているようです(参照)。「拳で語る」方の支援を僕もしていますが、ご家族が担うのは限界があります。僕らは交代して心身のコンディションを立て直せますが、ご家族は交代できないので追い詰められてしまいます。でも受け入れる事業所は支援者がいないため増えません。殴られても平気な労働条件を示せないからです。環境で行動障害は改善すると感じています。そして人は最大の環境です。来年は一人でも多くの方の環境が好転する事を祈って。

【2021年2月13日追記】

 第3回公認心理師試験の合格率が53.4%(前回比+7.0)に上昇したので上の仮説は覆されました。少なくとも第3回試験においては過去問による学習が有利だった可能性が高そうです(参照)。


2020年12月30日(水)[なぜ?]

 Google先生が「この1年、世界中のみんなに、『なぜ』は、かつてないほど検索されました(参照)」と書いて今年を振り返る動画(参照)を公開していました。私たちは、意味を求める生き物です。結果がすべてだとよく言われますが、必ずしも結果を出せなくても意味を呈示できた方々が印象に残った一年でした。

 意味と言えば、「人が自らの『生の意味』を見出すことを援助することで心の病を癒す心理療法(参照)」であるロゴセラピー(Logotherapy:意味中心療法)。夜と霧(…trotzdem Ja zum Leben sagen:Ein Psychologe erlebt das Konzentrationslager)でお馴染みのヴィクトール・フランクル(Viktor Emil Frankl,1905.3.26-1997.9.2)が創始した心理療法です(関連)。以前にも調べて恐れていたものを自ら選ぶという逆説志向や無意識で行われている行為を反省せずに行為に集中するという反省除去について書きました(関連関連)が、人が意味を見出すことのできる創造(職業や趣味などでの実際の活動に含まれる価値)、体験(自然や芸術などの受容、鑑賞などに含まれる価値)、態度(その都度の状況へ向かって何かしらの態度をとること、その勇気や品位に含まれる価値)という3つの価値のカテゴリーに於いて例えあるカテゴリーで意味実現が不可能になっても別のカテゴリーへの移行を柔軟に行えれば良いという対処法もあるそうです(参照)。

 今年は「隠されたものこそが正しい」という陰謀論者が結構説得力あり気に出没していたような気がします。しかしこういう人達は、「少数派こそが正しい」と言っている人達と言ってる事がとても似ているのですが、現実は左右に大きく分かれています。何故なのでしょう。分断が更に意識された年でもありましたが、松田聖子さんはデビュー40周年なのだそうで瑠璃色の地球をセルフカバーしたようです(参照)。知りませんでしたが自粛期間中に流行っていたようです。あの頃はハネムーン期でしたしね。

 昨日(参照)の件ですが、どうやら過去問だけやってたわけではなかった(参照)ようです。過去問だけで合格できると誤解が広がると、現任者講習に試験料にと10万近く溝に捨てる人が続出しそうで怖いですが、TwitterはFacebookと同様に同調圧力強いようなので黙っていた方がいいのでしょう。異論はTwitter界的には失礼な行為に当たるようです。


2020年12月29日(火)[公認心理師試験合格は過去問だけで実現するのか]

 Twitterで交流ある方が、「合格に的を絞るのなら勉強は過去問から広げない。本は過去問解説だけ。解説で理解が浅い箇所は納得まで調べる(参照)」と書いていました。僕と真逆の勉強法だったので、非常に興味を覚えました。

 僕はあまり過去問をしていません。僕が受けたのは第2回だったので、過去問(第1回第1回(北海道)第2回)が少なかったので、あまり参考にならないと考えたのもありますし、あからさまな試験勉強では性格的にモチベーションが上がらないと思ったからです。あと、教育心理という傍流の学部卒の自分が受験するのは烏滸がましいという感覚があったので、なるべく正攻法でやりたいと思ったのもあります。1日1時間を目標にノートにまとめていました。結果的にはそれで合格できたと考えています(学生時代からの蓄積があるので、万人に向いた方法ではないとは思いますが)。

 試験勉強中にも記憶について纏めました(関連関連関連)が、記憶というのは繋がって配置されると考えられています。1969年にコリンズ(Allan M. Collins)とキリアン(M. Ross Quillian)が唱えた意味ネットワーク理論(semantic network model)(参照)では「概念に関する情報は階層構造をなし、リンクで結合したネットワークを形成している(参照)」と考えられており、1975年にコリンズ(Allan M. Collins)とロフタス(E. F. Loftus)が唱えた活性化拡散理論(Spreading activation theory)(参照)では「概念同士は意味的に類似性の高いものほど近くに配置され、共通する特徴に従ってたの概念と連結されている立体的ネットワークモデルを想定(参照)」していて、「概念間の連結は、階層の違いではなく類似性に基づく結びつきの強さと考えられ、距離として表現(参照)」されています。過去問や模擬問題だけをやっていると知識の結び付きを作るのが難しいと考えられるので、最低でも簡単な心理学の教科書を読んで体系立った知識を入れておくのが肝心だと思うのです。ちなみにエリザベス・ロフタス(Elizabeth F. Loftus, 1944.10.16-)は偽りの記憶(虚偽記憶)の研究で知られますが、拙い英語力では同一人物なのか確認取れませんでした。

 同じ方は、「考えても分からない難問は、さっさと見切りをつける(参照)」とありましたが、それはその通りだと思います。この試験は6割取れれば合格すると割り切らないといけません。また、「知らない単語が出ても焦らない。これは皆も解けない、と思う(参照)」とありますが、消去法や類推で答えられる問題も少なくありません。落ち着いて考えてみるのがいいと思います(参照)。


2020年12月28日(月)[]

 43.24歳からはおじさんだ~。ショック~。と、博報堂生活総合研究所上席研究員でコピーライターの方が煽っていました(参照)。著者はこの数字を「残酷」と書いていますが、なぜ残酷なのでしょう。大体30歳前後になると同級生や兄弟や同世代の従兄弟などに子供ができたりして、ああそろそろおじさんだなと意識させられます。そして、自分も大人としての振る舞いをしていかなければと思わされます。40過ぎておじさんというのは遅いと思いますし、おじさんなのが残酷だというのもなにか違う気がします。これは、少子化の影響でおじさんを自認する機会が減ったからなのでしょう。同時に加齢をネガティブに捉える社会であった方が広告代理店にとって有利だというのもあるような気がします。みんな自分の年を受け入れようぜ。

 さて、児童福祉法(参照)によると、障害児通所支援には児童発達支援(児童発達支援センター・その他の厚生労働省令で定める施設)、医療型児童発達支援(医療型児童発達支援センター・独立行政法人国立病院機構若しくは国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センターの設置する医療機関であつて厚生労働大臣が指定するもの)、放課後等デイサービス(児童発達支援センター・その他の厚生労働省令で定める施設)、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援があるようです(児童福祉法第六条の二の二)。昨日の記事には福岡市内には児童発達支援センター(療育センター)が3ヶ所と療育施設が26ヶ所あると書かれています(参照)。

 ところが福岡市の出している一覧表を見ると、児童福祉法に定められた児童発達支援センター(参照)は10ヶ所あるそうで、その他の児童発達支援事業所が14ヶ所あるようです。合計が合いませんが、医療型児童発達支援センターの2ヶ所も加えるという事でしょうか(参照参照)。関係あるのか分かりませんが、保育所等訪問支援も18ヶ所あるそうです。また、学齢期に使う放課後等デイサービスは219ヶ所あるようです。

 児童発達支援センターのうち(社福)福岡市社会福祉事業団が運営する福岡市立心身障がい福祉センター、福岡市立東部療育センター、福岡市立西部療育センターの3ヶ所を記事では児童発達支援センター(以下療育センター)と呼んでいるようです。この3ヶ所は未就学期の発達障害児の相談窓口になっていて(参照)、利用可否の判断もこちらでやっている(正確には福岡市がやっているはずですが)という事(参照)なのでしょう。他の7ヶ所の児童発達支援センターはすべて社会福祉法人が運営していますが、福岡市が関与している施設も少なくありません。癒着ですね。その他の児童発達支援事業所は療育センターの系列を除くと非社会福祉法人が運営しており、こちらは福岡市の関与は少ないと思われます。そもそも児童発達支援事業所にも嘱託医はいるので(参照)、やろうと思えばそちらで医師を紹介してもらう手もあるでしょう。また、障害児相談支援事業所は77ヶ所あるようです(参照)。


2020年12月27日(日)[]

 町内会の夜回りがありました。最初に偉い方のお話がありましたがノーマスクでした。マスクが声を拾いにくいからかなと思っていると、清々しいまでに徹頭徹尾ノーマスクでした。偉い人は以前もイベント維持論者なので仕方ないのでしょう。アナウンス原稿に新型コロナ対策を入れたかったのですが、偉い人が恐いのとアドリブ弱いとで入れられませんでした。

 さて、福岡県外から福岡市に転入してきた発達障害のある4歳児が、福岡市の利用手続きの関係で4ヶ月療育機関に通えなかったという記事(参照)が出ていました。この記事によると、福岡市では公平性を高めるため、3ヶ所の児童発達支援センターに常勤している指定医の診断がなければ利用可否を決定できないとの事です。しかも利用計画の作成や利用施設の決定も市が一括して行っているため手続きに時間がかかるというのが記事の主張のようです(参照)。

 僕も以前、児童期の支援を毎週見学していましたが、当時は全額私費という時代。今の事はまったく分かりません。とりあえず、そんなもん利用可否を全国統一で判断すればいいだけやろと思って厚生労働省のサイトを見てみると、大まかなことしか書いていません(参照)。成人でもそもそも「療育手帳」というのは地方自治体がやっているものですし、障害程度区分や支給決定するのも地方自治体です。

 障害者福祉の基本法は障害者総合支援法(参照)ですが、その下に発達障害者支援法(参照)という法律があります。しかし障害児の場合は主に児童福祉法(参照)で定められています。児童福祉法は児童相談所やら保育園やらも入っているので範囲が広く、どこを読めばいいのかちょっと面食らいました。どうやら障害児通所支援の中の児童発達支援を行う児童発達支援センターとその他の厚生労働省令で定める施設についての話題であるという事のようです。


2020年12月26日(土)[]

 衣類乾燥機で服を乾かすと縮むと言われる事があります。それじゃあ、乾燥機多用していて外干し禁止条例すらあるというアメリカ(参照参照参照)とか中国(参照)とかはどうすんだよ。と思ってしまいます。

 衣類の洗濯表示が改正(参照)されて、「従来はなかった『タンブル乾燥』のマークが新設され(□の中に○で表示)(参照)」ました。この表示がない場合は「省略した図柄は、その図柄の中でもっとも厳しい処理が適用され(参照)」るそうなので乾燥機の使用が可能と解されるようです。

 ところが乾燥機を使うと少なからず布は痛むので、乾燥機使用を短時間で済ませて干すと良いとしているサイトが多いようです(参照参照)日本人は繊細ですね。アメリカ人はどう考えているのでしょう。最近ではアメリカでも外干しの権利が叫ばれているようですが、布が痛むという主張ではなくエネルギー消費を減らすという理由のようですから(参照参照)。

 夏はいいのですが、冬に外干しするとコワゴワになるので僕もあまり好きではありません。外に干してコワゴワになるのは、繊維を固くする性質がある紫外線に長期的に曝されるという理由があるそうですが、「乾燥機でタオルを乾かすと、風船に息を吹き込むように、温風が水濡れしてつぶれた繊維を乾かしながら膨らませてくれる効果が、非常に高い(参照)」という理由の方が大きい気がします。


2020年12月25日(金)[楽観脳と悲観脳]

 昨日、COVID-19(Novel Coronavirus disease 2019)対策での濃厚接触者の絞り込みに暗然たる気持ちになりましたが、悲観的な脳と楽観的な脳があるらしいですね。

 この楽観脳と悲観脳というのは、2012年にアメリカのフォックス(Elaine Fox,1963-)が唱えたアフェクティブ・マインドセット(affective mindset・心の姿勢)というものです。どういう刺激に注目するかで楽観的になったり悲観的になったりするのだそうです。確かに僕も何かあった時には悲観的な考え方と楽観的な考え方が全く別個に出てきますって関係ないか。

 楽観的な脳の事をサニーブレイン(sunny brain)といい、側坐核(Nucleus accumbens)という場所ににあるのだそうです。側坐核は体温・生殖機能・食事・睡眠・あらゆる感情の表現を司る前脳にあり、報酬・快感・嗜癖・恐怖などに重要な役割を果たすと考えられているそうです(参照)。一方で悲観的な脳の事をレイニーブレイン(rainy brain)といい、扁桃体(Amygdala)という場所にあるのだそうです。扁桃体は言語・記憶・聴覚に関わっている側頭葉にあり、情動反応の処理と記憶に関わっていて、大脳辺縁系の一部であると考えられている(参照)そうです。

 経験を重ねる毎にアフェクティブ・マインドセットは強固になるそうです。これも自己一貫性(self-consistency)動機に関係しているのでしょうか。でも、脳の働きは可塑性に富んでいるため修正は可能であるとの事でした。


2020年12月24日(木)[]

 ここ数週間の間、(僕基準での)濃厚接触者がSARS-CoV-2(severe acute respiratory syndrome coronavirus 2)陽性者の濃厚接触者なのか疑われるケースと、(僕基準での)濃厚接触者の(僕基準での)濃厚接触者が陽性者の濃厚接触者なのか疑われるケースがありました。つまり、友達の友達が陽性だったケースと、友達の友達の友達が陽性だったケースがあったって事です。

 ところが前者のケースでは友達は濃厚接触者には認定されず、後者のケースでは友達の友達は濃厚接触者と認定されず、例え濃厚接触していたとしても友達は濃厚接触者ではないと認定されました。良かったですねと言われましたが、かえって不安です。

 5月の末に福岡県北九州市で、PCR検査の対象を無症状の濃厚接触者にまで拡大する「北九州モデル」が話題になりました(参照)。ところが実際は福岡県内で保健所を設置している他の自治体(福岡県、福岡市、久留米市)では、それまでも症状に関わらずすべての濃厚接触者にPCR検査を実施していたそうで(参照)、少し調べると実際に5月14日に福岡市中央区の20代女性の看護師(657例目)が、112例目が勤務する病院の職員という事で無症状ながら検査を受けている例を見つけました(参照)。また、厚生労働省も5月29日に「新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者は症状の有無にかかわらず全員PCR検査を実施する」と発表したそうで、「発熱や呼吸器症状がある場合など」としていた当時の基準を見直しています(参照)。

 しかし、濃厚接触者を絞ってるんじゃないかという疑いが拭い去れません。1m以内、15分以上の接触の可能性があったとしても、例えばずっとマスクしていたからとか発声してなかったからとか対面してなかったからとかで濃厚接触者じゃない(参照)と言われても、そんならどこでどうやってSARS-CoV-2(severe acute respiratory syndrome coronavirus 2)は命を繋いでいるのかよく分かりません。Google先生の予測では、福岡県の感染はどんどん増えていくらしいです(参照)。ずっと同じ事をしているだけでいいのでしょうか。


2020年12月23日(水)[自己中心性バイアスの諸説]

 男女差別を扱ったクローズアップ現代で アンコンシャスバイアス(unconscious bias)、無意識の偏見という用語が出ていたそうです(参照)。性向、傾向、先入観、偏見、えこひいき、先入観による好み(参照)って大体無意識なものなので、うーんこれはと思いました。

 同様に、自己中心性バイアス(Egocentric bias)という用語があるそうです。バイアスって大体自己中心的なものですが、そういう用語があるなら仕方ありません。どういう意味なのか調べてみると、「過去の事実 (記憶)を自分の都合が良いように解釈・改変してしまう傾向のこと(参照)」とか、「自分の持っている知識を基準にして、他者の心の状態を捉えること(参照)」とか、「自己に関する推論と実際の他者からの評価に違いが生じること(参照)」とか、「スポットライト効果と否定的評価の過大推測(参照)」とか色々出ていました。いやどこが中心なのよ。

 どこが信じられるのか分からないので、アメリカ版のWikipediaを見てみました。「Egocentric bias is the tendency to rely too heavily on one's own perspective and/or have a higher opinion of oneself than reality. It appears to be the result of the psychological need to satisfy one's ego and to be advantageous for memory consolidation. Research has shown that experiences, ideas, and beliefs are more easily recalled when they match one's own, causing an egocentric outlook. Michael Ross and Fiore Sicoly first identified this cognitive bias in their 1979 paper, "Egocentric biases in availability and attribution". Egocentric bias is referred to by most psychologists as a general umbrella term under which other related phenomena fall. (参照)」と書いてありました。Google先生が「自我中心の偏見は、自分の視点に過度に依存したり、現実よりも自分の意見を高くしたりする傾向です。 それは、自分のエゴを満たし、記憶の統合に有利であるという心理的必要性の結果であるように思われます。 研究によると、経験、アイデア、信念は、自分のものと一致すると、より簡単に思い出され、自己中心的な見通しを引き起こします。 MichaelRossとFioreSicolyは、1979年の論文『可用性と帰属における自我中心のバイアス』でこの認知バイアスを最初に特定しました。 エゴセントリックバイアスは、ほとんどの心理学者によって、他の関連する現象が該当する一般的な包括的な用語と呼ばれています。」と翻訳してくれています。

 つまり、自己中心性バイアスとは自分の視点に依存したり、自分の意見を現実より重視する傾向を包括した概念のようです。そういった傾向が過去に及ぶと過去の事実(記憶)が自分の都合が良いように解釈・改変されますし、他者の心の状態に及ぶと自分の持っている知識を基準にして捉えますし、これは自己一貫性(self-consistency)動機とも関連するかもしれませんが自己の評価に及ぶと自己に関する推論と実際の他者からの評価に違いが生じます。


2020年12月22日(火)[]

 知人の社会福祉士が公認心理師試験に挑戦するらしいということで少々モヤモヤしていましたが(関連)、腐っても知人なんで勉強法とか助言出来たらと思っていました。第3回試験も終わり様々な感想が飛び交い、ある程度傾向が見えてきました。どうやら第2回試験で受けた印象と方向性は変わらないようです。

 でも、2つの点から助言するのは止めておこうと思います。一つめは、自分が末席の末席ながら心理学専攻であったという点。僕は週末に教科書を読んでワンテーマで箇条書きにまとめ、平日に最低1時間使って主にネットで深掘りして文章にまとめていました。まず心理学史からやって全体像を掴み、それから各項目の研究の流れを調べていきました。しかし、心理学専攻でなければこれだけではたりないかもしれません。二つめは、相手が国家試験経験者であり、僕が変わり者である点。僕は過去問や模擬問題をあまり解きませんでした。過去問が少ない上に出題傾向がまだ定まってないため、あまり意味がないと思ったからです。本番で後ろにいた方は僕と同じ参考書の模擬問題部分をやり込んでいましたが落ちていました。この判断は間違ってないと思う反面、資格試験勉強で問題を解くのは基本だとも聞きます。資格試験は素人なので、僕の方法は効率悪いのでしょう。そもそもうだつの上がらない僕が話しても、あまり本気で聞いてくれそうな気はしませんしね。

 ただ、言える事が2つあります。一つは、動機付けが大切という事。なぜ公認心理師を取るのかを自分の中で整理して出来れば内発的に動機付けるべきです。そうしないと継続できません。もう一つは、(どこまでが基本なのかは分かりませんが)基本的な心理学の知識を身に付ける事。知識は結び付ける事で記憶しやすくなります。また、基本的な知識があると推理して解ける範囲が広がります。僕の自信がある解答は2~3割程度でしたが、4割程度推理して取っています。簡単な心理学の教科書位は見ておいた方がいいのではと思います。

 マークシート式で6割取ればいい試験だと、惑わされて現任者講習に(大学と大学院行くのを考えたら屁のような金額ですが)大金を払ってしまったので、仕方なく受験してしまう人もいるのかもしれません(参照)。確かにマークシート式で6割取ればいいという甘いものではないのは事実で、5年間は受験資格をある程度緩やかにして試験で不適切な人を落としていると思われる(参照)以上仕方のない事でしょう。とは言え、「マークシート式で6割」なのは揺るぎないので、選択は重要だと思います。


2020年12月21日(月)[]

 「会津藩では寛文3年(1663)から領内の90歳以上の老人に米を支給していたが、弘化元年(1844)12月24日幕府から養老扶持廃止の通達があった。しかし、会津藩では今まで通り藩米をもって給与することになった。(参照)」という文章を読みました。江戸時代には老齢年金が既にあったようです。しかも1844年2月24日以前は会津藩の他にも同様の仕組みがあったものと思われます。

 しかしよく読むと、対象は90歳以上。現在の年金と違って敬老的、祝い金的な支給だったのでしょうか。ちなみに会津藩は「房総半島警備の際にも90歳以上の老人に勧扶持米を1日5合ずつ支給している。(参照)」そうで、「制度が廃止された年月日は不明。(参照)」だそうです。

 元タレントで元駐日本国ベナン共和国特命全権大使のゾマホン・イドゥス・ルフィン(Zomahoun Idossou Rufin,1964.6.15-)さんの甥であるゾマホン・スールレレ(Zomahoun Souroulere)さんのツイートが話題になっています。「ここ、コートジボワールの3期目やっている大統領の就任式。因みに憲法は二期まで。その就任式に出ているのフランスの外相はじめ、フランス人だらけ。因み、憲法を守るように言った野党は今みんな刑務所か海外亡命にいる。選挙自体は、ほぼ一人でやった。で勝手に当選宣言。(参照)」というもので、コートジボワール共和国(Republique de Cote d'Ivoire)の大統領であるアラサン・ドラマヌ・ワタラさん(Alassane Dramane Ouattara,1942.1.1-)の3選についてWikipediaにも「野党陣営は3選出馬を禁じた憲法に違反しているとして選挙のボイコットを表明。この影響もあり、選挙管理委員会が11月3日に発表した結果はワタラが得票率94.27%で圧勝したというものだった。その前日の11月2日には、野党陣営は独自の暫定政権を発足させることを表明しており、再び二重政府状態となることが懸念された(参照)」と書かれています。

 ただ、「再び二重政府状態となる」という部分で類推されるように、コートジボワールでは2010年の選挙の際にも色々あったようで(参照)、今回の騒動もその続きなのかもしれません。いずれにせよ、確かめないと何とも言えない話ではあります。ちなみにゾマホン・ルフィンさんはベナン共和国(Republique du Benin)の大統領であるパトリス・タロンさん(Patrice Guillaume Athanase Talon.1958.5.1-)と反対の立場なのだそうで(参照)、その辺もきちんと考慮しないといけないかもしれません。


2020年12月20日(日)[災害反応とコロナ禍(2)]

 一般的な自然災害と今回のような感染症流行との間には様々な違いがあります。始まりがいつでいつまで続いて終わりがいつか分かりにくいですし、個人差があったりします。そういった意味で、国民一律に規制をしたのは一体感を生む意味では良かったのでしょう。

 COVID-19(Novel Coronavirus disease 2019)が与えた影響には、かなり個人差があります。ずっと緊張下にある人たちがいるかと思えば、新型コロナ流行のリスクより経済的リスクが大きい人たちもいます。新型コロナに感染した人やその家族や親しい人たちにとっては一過性の緊張だったかもしれませんが、全く影響がない人たちもいるはずです。ずっと緊張感が続いている人の中でも新型コロナ対応をしている医療従事者を筆頭に、感染リスクや重症化リスクが高い人や周囲の人たち、その他のエッセンシャルワーカーと緊張感の質や量には違いがあるのでしょう。そう考えると、性格や職業や家族構成で意識にかなり差ができて、本来であれば人々の意識は現在のように分断されるのが自然です。

 昨日触れた幻滅期や復興期では、デビッド・ロモ(David Romo) 災害と心のケア(参照)によると「孤立感を深め感情的に最も辛く,今まで現れてこなかったこころの問題が噴出する」のだそうで、第二の災害と言われているのだそうです(参照)。緊急事態宣言下がハネムーン期に似ていたのが特殊だったのであって、現状はむしろ通常なのでしょう。

 第3回公認心理師国家試験(参照)が今日行われました。受験者さん達の感想がネットにも出ていましたが、昨年よりも難しかったのではと言われているようです。とりあえずは2021年2月12日の合否発表時(参照)に問題が公開されると思いますので、見てみたいなと思います。現時点では和光大学青年心理学研究室が解答速報(参照)を公開しているようです。と書いてたら、IPSA心理学大学院予備校も公開しました(参照)。どちらも速報なので、今後修正が入ると思います。


2020年12月19日(土)[災害反応とコロナ禍(1)]

 非常事態宣言下の日本には連帯感がありました。(実際は地方ではそこまでなかったのではと思いますが)国民の大部分はステイホームしているという前提で世の中は動いていて、動かざるを得ないエッセンシャルワーカーへの同情もありました。

 既に誰かが指摘されているのではないかと思いますが、これは災害反応(被災者の地域における心理的経過)におけるハネムーン期に似ています。被災者の地域においては、「茫然自失期」→「ハネムーン期」→「幻滅期」→「再建期」という心理的経過を辿ると言われています。ハネムーン期とは、「劇的な災害の体験を共有し、くぐり抜けてきたことで、被災者同士が強い連帯感で結ばれます。援助に希望を託しつつ、がれきや残骸を片づけ助け合います。被災地全体が暖かいムードに包まれます(参照)」という状況です。

 それでは現在はどのような状態なのか。その後の幻滅期は、「災害直後の混乱がおさまり始め、復旧に入る頃(参照)」だそうで、「被災者の忍耐が限界に達し、援助の遅れや行政の失策への不満が噴出します(参照)」と言い、「人々はやり場のない怒りにかられ、けんかなどトラブルも起こりやすくなります。飲酒問題も出現します(参照)」とされています。「被災者は自分の生活の再建と個人的な問題の解決に追われるため、地域の連帯感は失われる場合もあります(参照)」とあるのでこれにも近い感じがします。

 一方でその次の再建期は、「復旧が進み、生活のめどがたち始める頃(参照)」だそうで、「地域づくりに積極的に参加することで、生活の再建への自信が向上します(参照)」との事で、「フラッシュバックは起こりえますが徐々に回復してゆきます(参照)」「ただし、復興から取り残されたり精神的支えを失った人には、ストレスの多い生活が続きます(参照)」とあるのでこれにも近い気がします。


2020年12月18日(金)[]

 今日の福岡県のSARS-CoV-2(severe acute respiratory syndrome coronavirus 2)陽性者数は139人と16日から3日連続で100人を超えました。しかも福岡市は102人と7月31日以来140日ぶりに100人を超えました(参照)。濃厚接触者が結構いるのが(参照)救いかもしれませんが、寒くなってきてこの数字は結構きついです。一方で、福岡市長の高島宗一郎さん(1974.11.1-)は、14日にご自身のブログで「現在のところ福岡市ではそのような(東京都や大阪府や北海道が行っている飲食店等の営業時間短縮などの)要請を行う状況にはないと考えています。(参照)」と書いており、18日には市民への換気の徹底を求めています(参照)。確かに換気は大切ですが、市民の自助努力以外に福岡市としての具体的な対策は発表されていないのが現状です。

 福岡市が飲食店への時短要請等を行わない理由として高島さんは、「7月から9月はお酒を伴う飲食店等の陽性者の数が375人で33%と最も多かったのですが、11月以降は、お酒を伴う飲食店等は39人で12%と減少しているのです。(参照)」と書いています。確かにこのグラフを見ると、327人中お酒を伴う飲食店等は12%。病院・高齢者施設22%や学校等19%や家庭34%や職場等13%のどれよりも少ないです。病院・高齢者施設で入院・入所している人は寝る際に完全にマスクを付けられないため、家庭と同じく侵入を止める以外の有効な対策を立てにくい現状があります。だからこそ高島さんの換気徹底の呼び掛けは正しいのでしょう。

 しかし、このグラフには疑問があります。「感染経路不明」がないのです。調べてみると11月の福岡市の陽性者数は334人。12月1日から11日までの陽性者数は338人で合計672人のようです(参照)。このグラフの対象である327人はその半分以下なのです。病院・高齢者施設や学校等や家庭や職場等は濃厚接触者の追跡が容易です。一方で、お酒を伴う飲食店等では困難です。どちらが感染経路不明に多く含まれている可能性が高いのかは明らかです。だからこそ、お酒を伴う飲食店等への働きかけをしているのでしょう。そもそも順位として下だから対策しないというのはいかがなものでしょう。病院・高齢者施設や学校等や家庭や職場等から広範囲に広がる事は少ないはずです。

 急に寒くなったからか、手荒れや打ち身やお腹が痛いです。それはそうととりあえず今日からはこのメモ帳の内容をTwitterでまとめようと思いました。短文にまとめる訓練で頭を鍛えようと思います。


2020年12月17日(木)[]

 ネット上での中傷が書類送検されたという記事が出ていました(参照)。不完全な情報を元に僕達は、時に誤解し誤解されてしまいます。テレビ番組の演出や切り取り方だけを見て、その人の人格を決め付けるのもその一種でしょう。

 これは多少間違えても素早く判断し、生き残るためであったと考えられています。この手法をヒューリスティクス(heuristics)と呼んでいます。僕達は誤解をなくす事はできません。せめて自分は誤解すると意識していたいと思います。

 さて、マイナンバーカードに小中学生の成績をひも付けしようという検討が行われているそうです(参照)。転校の手続き等が簡単になるという事ですが、現在でも転校した際には指導要録の写しが転校先に送られます。指導要録とは学校に残される児童生徒の記録で、学籍に関する記録と指導に関する記録に別れています。後者は成績証明の元になるものです(参照)。

 つまり、これをやる前に指導要録の電子化が必要になります。記事を見る限りでは現行の指導の記録より詳細な感じなので、指導要録の様式も変更しないといけないのでしょう。ひょっとするといわゆる通信簿よりも詳細かもしれません。日常から記録する仕組みにするのか学期や学年毎に記録する仕組みにするのか分かりませんが、全国統一でそういうシステムを導入するつもりなのでしょうか。実はかなり大きな問題なのではないかと思います。


2020年12月16日(水)[]

 赤信号の交差点で、沢山の車が停止していました。路肩が空いていたのでのろのろと抜けていると、停止車両のうちのパトカーが、「バイクの方。危ないですよ。」と呼び掛けて来ました。確かに対向してくる右折車や斜め横断してくる歩行者に気付かないと危ないです。だから徐行していたのですが。

 50ccの原動機付自転車は、制限速度が時速30km。普通に走っていると、右側を自動車がどんどん抜かして行きます。交差点前の原付が規制されるのであれば、そちらも規制しないとおかしいのではないかと思います。

 まさかそんなわけにはいきませんから、どちらも普段は取り締まってないのでしょう。でも原付は気軽に取り締まられる乗り物なので、今後は気を付けた方が良さそうです。

 月曜日に会議があったためか今週はなんかきついです。しかも足の甲を打ってしまい、寒いためか痛みが治まりません。週休1日の週なので上手く休まないといけないと思います。


2020年12月15日(火)[]

 遅くなりましたが、今日喪中ハガキを出してきました。以前書いていたのですが、今日喪中用の切手を買って投函したのです。今、ハガキは63円なのですね。

 年一回しかプリンタを使わないので、使おうとするとインクが切れていたり乾いているのか使えなかったりします。枚数も多くないので最近はほぼ手書きになってしまいました。そうなると自分の住所を書くのが面倒くさい。スタンプ買いたいなと思っていました。

 たまにおじいさんなんかが使ってる印影に枠の付いた縦書きの住所印があります。上に郵便番号が横書きで入っていて、その下に縦書きで三段位で住所や氏名が入っているやつです。あれは風雅印と呼ぶらしいですね。1200円程度で作れるようです(参照)。昔からあれは良いなと思っているのですが、引っ越すと使えなくなるので二の足を踏んでいます。Web上で風雅印の画像ファイルを作れるサービスもあるようですが(参照)、プリンタが使えないので意味なかったです。

 横判で分割できるのがある(分割印と呼ぶらしいですね)ので、それの縦書きを買えば良いのかと思いましたが、住所部分900円程度で名前部分1100円程度(参照)(参照)とかします。一行印が氏名部分800円程度、住所部分700円程度なので(参照)やや割高な感じがします。とか見ていると、結局個人向けには風雅印が一番なのかと思いました(参照)。


2020年12月14日(月)[]

 大学時代の友人からSNSの友達申請が来ました。素直に嬉しいです。教養部時代に同じコースで同県だったのと今で言う陰キャ同士だったのとで仲良くなった人でした。2年になって専攻が別れ、友人はゼロ免(バブル時代の人手不足の際に導入された教員免許を取らない課程の事)だったので疎遠になっていましたが、地元の信用金庫に決まったのを祝った記憶があります。

 「縁がある」と言いますが、誰に縁があるのか長期的に見ないと分からないなと思います。小学校の教育実習では1クラスに4人の実習生がいましたが、そのうちの1人と中学校の実習でコンビでした。直後の大学祭で酔っぱらって吐いてる相方を介抱しながら、これは縁があるなと思っていました。卒業後一度も会っていません。そんなもんです。

 でも、最近はネットという便利なものがあります。偶然昔の知り合いとぶつかる可能性は増えました。南の離島にいる昔の知人と出会うことなんて、ネットがなければ有り得なかったと思います。これは縁があるのかなと思って声を掛けても、相手から無視される事が結構あります。

 そんな時、自分がうだつ上がらないからだなとか、実は当時から嫌われていたのではとか、実はあいつを無視しろと回状が回っているのではないかとか良からぬ事を考えてしまいます。2、30年間連絡取ってなかった人から連絡が来ても無視するのは自然かもしれませんし、SNSの幽霊ユーザーになっているだけかもしれませんし、単に忙しいだけかもしれません。分かってはいますがやはり返事が来ないのが続くと辛いです。そんな中来た申請だけに、嬉しかったのだと思います。


2020年12月13日(日)[]

 先日、ある用語を調べようと本を読んでいると、自己複雑性(self-complexity)の高い人は気分の揺れが小さいという話が出ていました。自己複雑性とはリンビル(Patricia W. Linville)という人が唱えた概念らしく、自己を多面的に理解している人といった意味のようです。

 様々な面を持っている人は、確かに気分転換がしやすく安定しそうな気がします。

 しかし、気分の揺れが大きくなったり余裕がなくなったりすると、色々億劫になって不要不急な事から徐々にやらなくなって多面性が損なわれてくるような気がします。その辺の因果関係はどちらでもいいのでしょうか。

 今日は忙しかったのでこんなオープンエンドな感じで。


2020年12月12日(土)[知人が公認心理師を取得するらしい]

 一般財団法人日本心理研修のサイトに、「【第3回公認心理師試験】12月20日(日)実施の予定に変更はありません。(12月11日9:00現在)」と出ていました。第3回公認心理師国家試験は元々2020年6月21日に実施する予定でしたが、COVID-19(Novel Coronavirus disease 2019)の感染拡大防止のため延期されていました。実務経験ある人が受験資格を得るための現任者講習会は、リモートで行われているようです。

 そのリモート講習会を知人の社会福祉士さんが受講しているそうです。対人援助職として心理学の勉強をしたいと書いていました。とても立派なのですが、割り切れない想いも生じました。心理学に思い入れのない人がサクッと受けてサクッと受かられるのは、心理学を学んで思い入れがある立場としては釈然としません。

 心理学の領域には長い間国家試験がなく、公認心理師は待望の資格(2018年より認定)でした。僕らが大学にいた頃には民間資格の臨床心理士すら一般的でなく(1988年より認定)、特に学部卒の心理学専攻者には認定心理士(1990年より認定)を取る位しかありませんでした。この資格は取得費が結構掛かる上に特に意味はありませんが、心理学専攻の学部卒の資格は今でもこれしかありません。当時は産業カウンセラー(1971年より認定・1991から2001年までは公的資格)が公的資格でしたが、履修単位の関係でまったく最初から20万円位かかる講習を受けなければならなかったため断念した記憶があります。心理学を学んだものとして、公認心理師資格が出来た事にはそれなりの思い入れがあります。院まで行った人や心理を仕事にしていた人にはもっとあるでしょう。軽く受けられるのもなんだかなとついつい思ってしまいます。

 僕が大学に進んだ頃には福祉学科がある大学は今より少なかったです。今ある福祉学科の多くは社会福祉士ができて(1987年より認定)以降に出来ています。国家資格と歩んできた歴史であり、その辺りは心理学と真逆です。福祉系の国家資格には必ず心理学も入っていますが、心理学専攻者は(1997年に精神保健福祉士が出来た際には5年間だけ5年以上の実務経験があれば講習を受けて受験資格を得られましたが)一から受験資格を取る必要がありました。今回心が狭いなと思いつつもなんだかモヤっとするのはそういった事も影響しているのかもしれません。社会福祉士あるなら充分やんと思ってしまうのです。まあ、公認心理師が増えれば心理学的な概念をいちいち説明しなくて良くなるので有り難いと思えば良いのですが、この心の狭さは容易に克服できないのかも知れません。


2020年12月11日(金)[]

 小松政夫さん(1942.1.10-2020.12.7)が12月7日に亡くなっていたと報じられていました(参照参照)。語り口が知り合いに似ていて、親しみを覚える方でした。見ると、先日(関連)亡くなった知人と同じ年。なかなか79歳の壁を越えるのは難しいと言うらしいですが、それにしても今年は訃報が気になります。親族が亡くなったのもあるのでしょうが。

 先日テレビを見ていると、看護師団体の方が看護師さんたちの窮状を訴えていました。月に8回も夜勤があって、日勤の後に夜勤をする事もあるとか、本来の仕事ではない業務もやらされているとか訴えていました。それを聞いていて何となく白けてしまいました。月に8日以上の泊まり勤務は僕の日常ですし、(僕は滅多にありませんが)日勤の後に泊まる人もいます。

 本来の業務なんて僕は忘れてしまいましたし、業務を選り好みする意識高い人々も知っています。やっかみかもしれませんが、本来の業務でない業務は下賤な職種の看護助手や介護士にやらせろと言っているようにも感じてしまいます。難しい国家試験に合格した専門職なのだから良い待遇と本来の業務だけに専念させてくれと訴えられた事がありますが、合格率が低い試験を通過した福祉職の待遇には結構冷淡です(参照参照)。国立病院の看護師の給料が安すぎる!とフリーター時代に訴えられた事がありますが、フリーターに言われてもと思いました。

 もちろん頑張っている看護師さんがいるのも知っています。福祉職と違う業務内容の厳しさも理解できます(生傷が絶えないのと死ぬかもしれないのとの違いか?)。看護師さん達が重要な役割を果たしているのも理解しています。でも、今年出会った要支援者の意思は無いものとして扱う人たちも含まれているのだと思うと、賛同できないのです。また、他の職種への共感がない意見に共感しろと言われるのも無理があります。まあ、共感性が失われているのはお互い様ですが。


2020年12月10日(木)[コミュ障]

 さて、僕は人間関係に自信がありません。だからこそ、心理学選修希望を出したのです(その後思い直しましたが受かってしまった)。自信ないからこそ、人付き合いは極力避けます。通俗心理学的な意味でのコミュニケーション障害(参照)。つまりコミュ障と言えるでしょう。

 ちなみに医学的なコミュニケーション障害は「視覚や聴覚の障害によるもの、(場面緘黙症、吃音など)発声の障害によるもの、知的障害によるものなど」で「他人に自分の意志を伝えたり、相手の意志を理解することが困難となる障害」を総称する概念のようです。一方でいわゆるコミュ障というのは「他人とのかかわりを避ける傾向、他人に無関心な傾向を指す用法」なのだそうです(参照)。コミュニケーションというのは難しいもので、この世の多くの人は自信ない中でも頑張っているのだと思っていました。逃げている自分としては尊敬に値します。ところが世の中にはコミュニケーションに自信がある言わばコミュマスターのような人がいるのを最近知りました。

 ただ、必ずしも自信と実力が伴っているわけではないようです。人間関係で問題も起こしている人から、「君はコミュニケーション苦手だからな!よし俺に任せとけ!」みたいな事を言われました。自己評価は違ったのでしょう。僕ら対人援助職にとって対人コミュニケーション能力は重要な能力と言えます。「個人がその自尊心の拠り所となっている分野で平均以上だと信じているために生じる(参照)」自己高揚バイアス(Lake Wobegon effect)が働いたとしてもおかしくありません。

 よく考えたら似たような知人が他にもいました。単純に相手の反応を考えない厚かましい人なのかなと思いました。しかしもっとよく考えると、その人が力を発揮している対人コミュニケーション場面も確かにあります。ひょっとすると、主に得意な面だけ自己認知している人と主に苦手な面だけ自己認知している人がいるのかもしれません。そうなると確証バイアス(confirmation bias)なのかなと思いますが(参照)、初手から間違えているので問題の主要部はそこではないのでしょう。自己高揚(self-enhancement)動機によって自尊感情(self-esteem)を高めようとしているとか、自己評価維持(self-evaluation maintenance;SEM)モデルとか、自己一貫性(self-consistency)動機とか、自己確証(self-verification)理論とか、感情バイアス(Emotional bias)とか(参照)、様々な用語で説明されそうですが、今後観察していこうと思います(参照)。何よりもその人がコミュニケーション能力高いと思っている事が自分の心に与えた影響も考えないといけません。


2020年12月9日(水)[空手有段支援者の暴力とその要因]

 北九州市の重度心身障害児(者)施設でのCOVID-19(Novel Coronavirus disease 2019)の感染確認は、僕らにとっても他人事ではありません。マスクを付けるのが難しいというのはうちの利用者も同じです。そもそも24時間マスクを付けている人は少ないわけですから、入院や入所になるとどこでも同じ問題が生じます。障害者福祉に限らず他人事ではないのです。

 先週、愛知県の知的障害者施設で空手有段者の元非常勤職員が利用者さんに暴行を加えたと見られる事件(参照)が話題になっていました。ケシカランと憤るのもいいですが、その事件も他人事ではありません。非常勤職員なのに一人で宿直勤務というのは、この業界では決して珍しい事ではありません。意志疎通が難しい重度な知的障害者に対して「言うことを聞いてくれ」ないと憤ってしまう人が支援するのも普通に有りうることです。そういう人に対して注意するだけで済ませがちで研修等やらない管理職もいそうです。以前怪我をさせたんじゃないかと疑われる人でも一人で勤務させてしまうような人手不足も常態化しています。

 仕事の負担と報酬が釣り合わないと感じた場合、人はストレスを感じます。そして、そのバランスを取ろうとします。1996年にドイツの社会学者ジークリスト(Johannes Siegrist,1943.8.6-)が提唱した努力-報酬不均衡モデル(Effort/Reward Imbalance Model: ERIモデル)です(関連)。被疑者は「ストレスがありイライラしていた」と供述していると警察は発表しています(参照)が、そのストレスはどこから来たのかきちんと考えないといけないと思います。他人事ではないのです。

 また、仙台市が行ったいじめ実態把握調査で、クラスでいじめがあるという回答をないに書き換えた疑いで小学校講師が懲戒免職になった件(参照)も話題になっていました。これも他人事ではありません。この講師は「9月からこのクラスの担任を務める臨時職員(参照)」だったそうで、学年途中の引き継ぎだと普通より学級経営が難しかったのかもしれません。周囲からの支援はあったのでしょうか?「自分の評価が上がると思った(参照)」と話していたと報じられていますが、評価によって次の契約が決まるのですから評価に敏感になるのも無理はないと思います。そういう事が評価されると思わせるような環境はなかったのでしょうか?評価を気にして見た目を取り繕い問題を起こしてしまうという図式は、他人事ではないのです。


2020年12月8日(火)[]

 徳之島町でCOVID-19(Novel Coronavirus disease 2019)の感染が広がっているそうです。12月2日に30代の男性町役場職員の感染が明らかになったのを皮切りに、昨日までに23人の感染が確認されたようです(参照)。徳之島は案外便利な島です。今は減っているかもしれませんが、20年前は人口が3万人程いて徳州会のお膝元のため比較的医療機関が充実していて、商店街も栄えていました。

 街の中心部にはダイマル(参照)という大型スーパーがあり、結構大きなAコープもあり、(今はコンビニもファミレスもありますが)コンビニやファミレスはなかったものの、個人商店は夜遅くまでやっていました。書店も結構あって、徳之島町ではダイマルの書籍コーナーが身近で、酒造業や運送業等幅広く展開している西川グループ(参照)の書店も郷土本が充実していた記憶があります。赤い靴という靴屋さんの最上階の本屋さんにもよく行っていました。現在ゲオ徳之島店があるビルにも書籍コーナーがあったような記憶があります。徳之島空港近くの天城町平土野にも大きめの書店があり、南部の伊仙町の中心街にも小さな書店がありました(パチンコ屋さんの正面にあって小さすぎて目立たないため、昨日パチンコしてたねと言われた事がありました)。

 どこも品揃えはそんなにないですが、それだけ充実しているのは、ひとえに外に出るのが難しいから。買い物に行くのに外に出るわけにはいかないので、島内に一揃い残るわけです。逆に言えば、こういう状況になっても島外に逃れるのも難しい。感染者も島内の病院に入院しているようです。一刻でも早い終息を祈ります。

 と他所を心配していると、今日の福岡県内の感染者数は85名。うち68名が濃厚接触者なのはいい材料ですが、着実に増えているのはあまりいい気がしません(参照)。今日は福岡市が24人で北九州市が47人お久し振りに北九州市で多く確認されました。そのうちの46人が北九州市の重度心身障害児施設(参照)の職員と入所者なのだそうです(参照)。今日の会議で感染予防について話題になったばかりなので、身につまされる思いがしました。


2020年12月7日(月)[]

 第1回公認心理師国家試験の問3は、「14歳の女子A、中学生。摂食障害があり、精神科に通院中である。最近、急激にやせが進み、中学校を休みがちになった。Aの母親と担任教師から相談を受けた公認心理師であるスクールカウンセラー が、Aの学校生活や心身の健康を支援するにあたり、指示を受けるべき者として、最も適切なものを1つ選べ。」という問題でした。ちなみに選択肢は「栄養士、学校長、主治医、養護教諭、教育委員会」の5つ。

 これは、公認心理師法(参照)第四十二条第二項の「公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。」に関する出題と考えられ、答は「主治医」となっています。ちなみにこれに違反すると、第三十二条第二項によって「文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が第四十条、第四十一条又は第四十二条第二項の規定に違反したときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて公認心理師の名称及びその名称中における心理師という文字の使用の停止を命ずることができる。」となり、ついでに第三条の四号にある「第三十二条第一項第二号又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者。」に該当してしまいますので、第三条の「次の各号のいずれかに該当する者は、公認心理師となることができない。」が生きてしまいます。

 でもこれは、医療機関に所属しているなら簡単な話だと思うのです。僕らのような障害者福祉事業所に勤めていたら結構面倒な話になってきます。ですから文部科学省と厚生労働省が連名で運用基準(参照)を出しています。それによると、「これは、公認心理師が行う支援行為は、診療の補助を含む医行為には当たらないが、例えば、公認心理師の意図によるものかどうかにかかわらず、当該公認心理師が要支援者に対して、主治の医師の治療方針とは異なる支援行為を行うこと等によって、結果として要支援者の状態に効果的な改善が図られない可能性があることに鑑み、要支援者に主治の医師がある場合に、その治療方針と公認心理師の支援行為の内容との齟齬を避けるために設けられた規定である。(参照)」との事で、指示を受ける際は「公認心理師は、要支援者に対し、当該主治の医師による診療の情報や必要な支援の内容についての指示を文書で提供してもらうよう依頼することが望ましい。(参照)」 とされています。また、「公認心理師が、主治の医師に直接連絡を取る際は、要支援者本人(要支援者が未成年等の場合はその家族等)の同意を得た上で行うものとする。(参照)」とも書かれています。

 つまり、要支援者に主治医がいるなと思ったら確認をし、要支援者等の同意を得た上で「診療の情報や必要な支援の内容についての指示を文書で提供してもらうよう依頼」する文書を出すという事のようです。ただ、医療機関側が情報提供料を算定できるのは相手が医療機関の場合に限るようで(参照)、僕らのような福祉事業所の場合は恐らく私費での情報提供になってしまうのでしょう。その場合は誰がどのような形で費用を負担するのかという問題が生じます。恐らく医療機関と福祉事業所との連携を図る役割を公認心理師に期待しているという事なのでしょうが、現状ではそうなっていないのが苦しいところです。今後頑張らないといけないということなのでしょうね。ちなみに精神保健福祉士も精神保健福祉士法第四十一条第二項において「精神保健福祉士は、その業務を行うに当たって精神障害者に主治の医師があるときは、その指導を受けなければならない。」とあり、厚労省によると「精神障害者に主治医があるときは、個々の精神障害者の精神疾患の状態や治療計画、医学的に必要となる配慮等について、主治医より必要な助言を受けなければならないものとしたもの(参照)」であるとしているようです。一応、「医師の指導を受け、どのような相談援助を行うかについては、精神保健福祉士の専門性の範疇であるので、具体的な業務内容についてまで拘束されることは(参照)」ないそうですが、「医師の指導を全く受けないで、業務を行った場合には、(中略)精神保健福祉士の登録を取り消すことができ(参照)」るとあります。同僚に精神保健福祉士がいますがそこまでやってる人を見たことがないので、知的障害福祉分野の公認心理師はよほど頑張らないと空文化してしまうかもしれません。


2020年12月6日(日)[]

 今日は第74回福岡国際マラソン選手権大会(参照)。今年こそは町内会の沿道警備をしたいなと思っていましたが、COVID-19(Novel Coronavirus disease 2019)もあって断念し、今日は仕事です。

 「新型コロナウイルス感染防止のため、沿道での観戦はご遠慮ください。平和台陸上競技場は入場できません。 ご理解、ご協力のほど、よろしくお願いします。」と公式サイトにも書かれているのですが、例年より少ないとは言え沿道応援も目立ちました。ほとんどの人がマスクをしていて例年より少ないとは言え、声援も起こっていました。これで2週間感染拡大が抑えられれば、かなりのインパクトがありそうです。ってTOKYO2020に向けての社会実験なのかよ。

 さて夜には逃亡者(参照)をやっていました。元々はアメリカのテレビドラマ(参照)で映画化(参照)もされた作品です。

 徳之島に住んでいた頃、ワーナーの廉価版DVDが充実しているお店があってしょっちゅう買っていました。それで映画版を購入してこちらもしょっちゅう見ていました。今回のドラマはワーナーと協力しているとかで犯人が丸分かりでした。最後まで見てないけど多分(^_^;)


2020年12月5日(土)[]

 午前中に起きたのですが、なぜか睡魔に襲われて夕方まで寝てしまいました。

 2005年11月に福岡市博多区の住宅地で18歳の女性が警察に保護されました。彼女は母親からの虐待を受けており、自宅で軟禁状態にされていて、小中学校に一度も行っていないという事でした。

 当時僕は今の会社に移籍したばかりでしたが、彼女が小学生だった頃に小学校に勤めていました。当時は規定の日数以上不登校だと教育委員会に報告する義務がありましたが、無理矢理登校させていた時代と学校以外の居場所ができてきた時代の端境期で学校側もなかなか対処が難しかった時代だったのかもしれません。削除した日記に当時の規則等を調べて書いた記憶があります。

 その方は現在、支援者の援助も受けて自立されているのだそうです。そして、今月講演会を開くとか。先着50名という狭き門ですが(参照)、興味があります。


2020年12月4日(金)[受動的攻撃行動]

 自称おたく評論家の宅八郎さん(1962.8.19-)が8月11日に亡くなっていたそうです(参照)。それに関連して精神科医の香山リカさん(1960.7.1-)との対談の一部がネットに出ていました。雑誌の記事のようですが、「リカちゃん先生が境界例・宅八郎を診断する!! 香山リカvs宅八郎サイコ対談」という題名のようで、宅八郎 イカす!おたく天国 1991という単行本にも収録されているようです(参照)。対談に遅刻している宅さんを、内に秘めた攻撃性を表に出せず忘れたり遅れたりして消極的に攻撃しているのだと分析をし、攻撃型受動型人格障害であると評していました。

 攻撃型受動型人格障害は現在受動攻撃性パーソナリティ障害(Passive-aggressive personality disorder ; PAPD)或いは拒絶性パーソナリティ障害(Negativistic personality disorder ; NPD)と呼ばれているようで、疾病及び関連保健問題の国際統計分類(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)いわゆる国際疾病分類(International Classification of Diseases;ICD)や精神障害の診断と統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders;DSM)にも一応入っているようです。「受動的な抵抗と拒絶的な態度で攻撃的感情を表現するパーソナリティ障害の一類型(参照)」なのだそうで、そういった「怒りを直接的には表現せず、緘黙や義務のサボタージュ、あるいは抑うつを呈して相手を困らせるなど、意識的無意識的にかかわらず後ろに引くことで他者に反抗する(攻撃する)行動(参照)」を受動的攻撃行動(Passive-aggressive behavior)と呼ぶようです。DSM-IV-TRの研究用基準案の診断基準を読むと、僕は一歩手前のようです(参照)。精神的に落ちてくると締め切りを守れなくなりますが、あれは疲れじゃないのかもしれませんね。

 香山さんはTwitterで「彼が『宅八郎』になる前からの知り合いでした。だんだん強烈なキャラから素の繊細な青年に戻る時間が減っていき、距離ができたままになってました。才人であったことは確かです。ご冥福をお祈りします。サブカル全盛の良い時代でしたね、あの頃…。(参照)」とツイートしていましたが、知り合い同士で対談してお金を貰えるなんて羨ましいです。と、「権威のある人物を不合理に批判し軽蔑する(参照)」のでした。

 今日は平日休みだったので太宰府天満宮に行きました。大野城のBOOK・OFFにはいつも僕の読みたい本が入っていますが、あまり安くなっていないのでいつも買っていません。今日もずっと探していた本が2冊ありましたが買えませんでした。


2020年12月3日(木)[]

 今日は朝から天気が悪く、乾燥機を使えない洗濯物を乾かすのに苦労しました。待っている間にテレビを点けていると、福岡市中央区の天神という繁華街に猿が出たとのこと。最終的には福岡市役所地下駐車場に迷い込んで(参照)夜を明かすようです(参照)。テレビでも全国中継され、対応の仕方が悪いと言われていました(参照)が、警察にもそんなに経験があるわけでもないでしょうし(参照)、市役所に逃げ出した時点で市役所職員も加わって烏合の衆化してましたので、なかなか作戦をたてて対処するのは難しそうです。SNSでは福岡市長その人(参照)が「こんなに大勢で追いかけずに、そっとバナナでも置いた方が早く捕獲出来そうですがw」「こういう時はどこの管轄なんだろう。警察なのか保健所なのか。」と当事者感ゼロのコメントしてましたので、捕まる感じがしません。

 今日は同僚のお連れ合いのお通夜でした。作業所時代は色々お手伝いを頂いた方でした。恐らく無給か最低賃金でやってくださっていて、勤務時間以外も利用者さんと雑談等をしてくださっていました。福祉はそういった方々に支えられていると末席から思う一日でした。

 先日、「福祉のドン」がセクションハラスメントやパワーハラスメントで提訴されていましたが、本当に尊いのは「ドン」ではなくこういった人たちなのです。そんな事を考えない人が「ドン」になっちゃうんでしょうけども。

 今回は立正公正会(参照)のやり方でした。自由民主党の支持団体として知られる立正公正会ですが、日蓮宗系だったんですね。日蓮宗系はなんで信徒主導型の新興宗教が多いのだろう。


2020年12月2日(水)[]

 最近、PCR検査は(お金を払えば)誰でも受けられるというCMが頻繁に流れています。あれってどんな医療機関なんだろうと思っていたら、東京都渋谷区にある自由診療のクリニックのようです(参照)。

 そんな中、先日LINEで福岡県が抗体保有率調査の被調査者の募集をしていました(参照)ので応募してみました。なかなか返事が来ないところを見ると、結構希望者が多いのでしょうか。

 思い起こせば2020年は七隈線博多延伸開業の年でした。五輪?んなのは知らん。今調べると、陥没したため2022年に開業予定のようです(参照)。

 しかしまだ、中間駅の駅名が決まってないようです。キャナルシティ博多前駅(参照)なんじゃないかとも言われていますが、副駅名っぽいですよね。それなら博多区役所入口駅とか博多警察署前駅とか櫛田神社前駅(参照)とかぽんぷらざ前駅とか渕上前駅(参照)でも良いのではと思いますが、渕上百貨店は無くなったのでした(そういう問題ではない)。交差点名通りの祇園町西駅(参照)で良いんじゃないかとも思いますが、上川端駅とか住吉駅(参照)とか住吉北駅(参照)とかも言われているようです。自分的には管弦町駅(参照)にして欲しいですが、そうなると瓦町等の今は亡き多くの地名が我も我もと出てくるのかもしれません。冷泉駅という手もありますし。


2020年12月1日(火)[]

 頭は良いけど家が貧乏で大学進学しなかった友人がいます。と書くと「奨学金貰えば進学できるよ。」と教えてくれる親切な人がいます。いやまあ確かに僕も奨学金(無利子貸与)と授業料免除と入寮で大学卒業できました。でももっと厳しい家庭状況だと家族の生活費も稼がないといけません。故に学費ゼロでも進学は難しいのです。そこを理解し合えないというのを最近知りました。

 家庭の経済状況が厳しいと今現在の収入が必要です。後でいくら稼いでも意味がありません。こどもは早く働き手になるのを求められます。高校を出たら働くのが当たり前という雰囲気になります。そうなると、まず大学に行くのを理解して貰わないといけません。大学進学という選択肢があるのを知って貰わないといけないのです。

 また、そういう家庭だと高校で既に奨学金を受けている可能性があります。そうなると更なる奨学金借入は負担です。給付型を貰えば良いという意見もあるでしょうが給付型は狭き門です。給付型奨学金を貰えない貧困家庭の子に大学進学の必要はないという考えもあるでしょうが、そういう公正世界仮説(just-world hypothesis)的(関連参照)な世界は正しいのでしょうか。

 さて、西島大介さんの凹村戦争のような誰もが忘れ去った山村で、日々地味に暮らしている人々がおりました。派手好きな若者は村を去り、残った地味な若者達に表面上は敬意を払いながら馬鹿にしておりました。残った若者達はそれを知っていましたが、反発しながらも日常に耽溺しておりました。世界中が災厄に見舞われた年にその村は脚光を浴びました。街に出た若者達は続々と帰郷して街の尖兵となり、残った若者達の知らぬ間に村を改造し、村を支配しました。残った若者達は地味な日常を奪われました。やがて脚光は去り、誰もが望まぬ地で生きる日常が残ったという事です。


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